「そして男は時計を捨てた・・・」にようこそ!

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世界

母なるガンジスの恵み 供物拾う少年たち

ヒンズー教の聖地である、インド北部ハリドワール(Haridwar)では巡礼者が、魂が清められると信じガンジス川に身を沈めます。しかし、その傍らで少年たちは、富を求めるためにガンジス川に身を沈めるのです・・・

 

その少年たちの1人、13歳のラフル・シンくんは、巡礼者がガンジス川に投げ込む供物を拾って生計を立てる「コイン拾い」の仕事をしています。

 

シンくんは毎日6時間、先端に磁石を取り付けた長い棒を手に、胸まである深さの川で、巡礼者がお経を唱えながら投げ入れた貴重品を探すのです。

 

また、泳ぎがうまいことからジーンガー(エビの意味)のあだ名を持つヤダブさんは6年前、1300ドル(約14万3000円)相当のネックレスを川の中から見つけました。

 

かつては少年たちの1人だった彼・・・22歳になった今、ヤダブさんはシンさんら15人のコイン拾いの少年を率いているのです。

 

インドでは2020年、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)が全国的に導入され、ハリドワールを訪れる巡礼者が数か月にわたり途絶えてしまいました。ヤダブさん率いるコイン拾いの少年たちは、手持ちのわずかな金で生活しなければならなくなったのです。

 

しかし、巡礼者と同じく、ヤダブさんのガンジス川への信仰は揺るぎないものでした。

 

2021年になり巡礼者が戻り始め、再びコイン拾いができるようになったのです。

 

「ガンジス川は私たちの母だ。決して子どもたちを空腹のまま寝かせることはない」

 

ヒンズー教の宗教儀礼で川は、中心的な役割を果たしています。信者らはお金や服、装飾品などを川にささげます。

 

コイン拾いの少年たちは、川底に沈む供物の貴金属を足で探ったり、水に潜って裸眼で探したりするのです。1日の稼ぎは1人当たり300~400ルピー(約440~580円)ほどです。

 

コインを紙幣に交換するには20%の手数料が取られてしまいます。宝石は闇市場で小売価格の半額で、銅やステンレス製品は金属くずとして買い取られます。コインを十分拾えなかった時は、ココナッツや宗教用具を拾って売りに行くこともあります。

 

シンくんは今から2年前、北部ウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州近くの実家を飛び出し、ハリドワールにやって来ました。友人から泳ぎ方とコイン拾いを学び、シンくんは、川の近くのスラムの掘っ立て小屋で、コイン拾いの少年たち数十人と共同生活を現在も送っています・・・。

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