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宇宙

科学者を魅了し続ける古くて新しい「三体問題」 

2つのブラックホールの衝突によって生じる重力波。この現象はアインシュタインの一般相対性理論によって説明され、現代的な「三体問題」の一例でもあります。

 

17世紀の終わり頃、ニュートン(1642-1727)は「万有引力の法則」を発見し、太陽の周りの惑星の動きを説明することに成功しました。これは現在「ケプラーの法則」として知られています。

 

ニュートンはさらに、地球の衛星である月の動きを説明しようとしました。しかし、地球と太陽の両方が月の動きを決定しています。地球と太陽だけであれば2つの物体の関係(「万有引力の法則」に帰着する「二体問題」)になりますが、月が加わると3つの物体の非常に複雑な動きを予測することになり、数学的な解法も難しくなることが知られています。これが「三体問題」です。

 

結果的にニュートンは三体問題の一般的な数学的解法を得ることはできませんでした。つまり、三体問題を定義するのは簡単ですが、解くのは難しいということなのです。

 

その後、三体問題は、オイラー(1707-1783)、ラグランジュ(1736-1813)、ヤコビ(1804-1851)、ポアンカレ(1854-1912)などの天才的な数学者、科学者に受け継がれ、現在も数学者や科学者たちが謎の解明に挑戦し続けています。

 

2021年4月12日「Celestial Mechanics and Dynamical Astronomy」に発表されたヘブライ大学(Hebrew University of Jerusalem)Racah Institute of PhysicsのBarak Kol教授 が率いるグループによる新しい研究は、ニュートンからはじまったこの科学の旅に新たな一歩を加え、科学的予測の限界とその中でのカオスの役割について触れています。

 

カオスは「混沌」と訳されることがありますが、それは「ランダム」(でたらめ)を意味しません。簡単に言い表せば、方程式にある数値を代入した場合、その数値のわずかな違いが、最終的な解に途方もなく大きな差を生むことがあるということです。

 

新しいアプローチの目新しさを理解するためには、物理学のすべての統計理論の根底にある「位相空間」の概念を理解して、議論する必要があります。物理学における位相空間とは、システムを構成する粒子(質点)の位置と速度を記述した空間を意味しています。この研究は、以前の理論の根底にある基本的な概念の再検討によってなされました。

 

また、20世紀になって、コンピュータが開発されたことによって、物体の動きはコンピュータシミュレーションの助けを借りて、再検討することも可能になりました。このような古い問題の基礎であっても、技術革新の寄与が可能であることが分かったのです。

 

最近『三体問題』(講談社ブルーバックス)を上梓した弘前大学教授の浅田秀樹博士は三体問題の難しさについて次のように述べています。

「明治時代、日本から米国への移動手段は何週間もかかる船旅しかありませんでした。20世紀になると飛行機が登場して、今では出発したその日のうちに、日本から米国に移動することが可能になっています。その飛行機を用いても、人類は月までは行けません。しかし、人類はロケットを開発し、月に到達できるようになりました」

 

さらに続けて「このように、手段を変えれば、到達できる範囲も変わってきます。同様に、数学の世界でも許される数学的操作への制限・条件を変更すれば、その数学理論が適用できる範囲も変わってくるのです。その結果として、ある問題が解けるか解けないかということが、前提とする数学的条件や手法に依存することがあります」

 

つまり!「目的地にたどり着けるかどうかは、手段に依存する」のです。そこに三体問題の解法の鍵があるといえます。

アインシュタインの一般相対性理論が登場したことによって、三体問題は純粋に数学的・理論的な問題や古典的な天体力学の領域から脱し、重力波が観測された連星ブラックホールの問題など、天文学(宇宙物理学)的にも重要さが増しています。

浅田博士も「アインシュタインの一般相対性理論を使って、宇宙における新しい物質やエネルギーの探求を行う研究」に取り組んでいる科学者の一人です。

 

また近年、三体問題をテーマにした中国発のSF『三体』も大きな話題を呼んでいるといいます。

古くて新しい「三体問題」は、宇宙における新たな現象の発見を受けて、今後も科学者を魅了し続けるにちがいありません。

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