「そして男は時計を捨てた・・・」にようこそ!

 

このブログサイトは、みなさんの知識や情報、その他のことを入手するお手伝いをするブログサイトです。

 

テ-マを設けずに、さまざまな事柄を書いていきます。ごくまれに私的なことも織り混ぜていこうと思います。

 

ぜひ、このブログを活用していただけたら、うれしく思います。ただし、このブログには画像は一切ありません。文章のみのブログになっています。

 

毎日記事を更新していきます。土、日は更新は多めとなります。

 

「そして男は時計を捨てた・・・」を今後も末長くご愛読ください😉 by ひとり編集長




経済

日本でも始まる「ロイヤリティー取引」が音楽業界にもたらすもの

この10年ほどで、アーティストの収入源を増やすべくさまざまな手法やプラットフォームが登場してきました。Patreonのようなクラウドファンディングサイトから動画配信サーヴィスのサブスクリプション機能、SNSの投げ銭機能、デジタル資産に“所有権”を与えるノンファンジブル・トークン(NFT)……。そして、この数年で欧米を中心に盛んになっているのが音楽ロイヤリティー(印税)の取引です。

 

音楽ロイヤリティーの取引で売買されるのは、いわば「楽曲の印税を受け取る権利」です。アーティストやパブリッシャーがこの権利を売りに出し、購入者はその後その楽曲が再生されたり、演奏されたり、複製されたりする際に発生する印税の配当分を受けとれるという仕組みです。

 

ストリーミングサーヴィスの普及でひとつの楽曲が長く聴かれるようになり、そこで発生する印税に投資する動きも加速しました。欧米には、ロイヤリティー投資を専門とするファンドや、ロイヤリティーを取引できるプラットフォームも複数登場しています。

 

例えば、2011年に創業した米国のRoyalty Exchangeは、楽曲の権利を売りたいアーティストやパブリッシャーと投資家をつなぐオークション形式の取引所を運営しています。これまで、Jay-Zやリアーナの楽曲の印税を受け取る権利や、「スタートレック」シリーズなどの楽曲の再使用料の一部を受け取れる権利などが取引されてきました。

 

こうしたロイヤリティー投資で取引される対象は、デビュー直後のアーティストのカタログ(楽曲集)やリリース直後の楽曲ではなく、すでに実績のあるアーティストやリリースから時間が経った曲であることが一般的です。今後どのくらいの印税を見込めるかが、過去のデータからある程度は予測できるからなのです。

 

「ロイヤリティー投資は一般市場の景気とは無関係の動きをすることから、日本でもオルタナティヴ投資の新たな選択肢のひとつとして今後注目されると推測しています」。そう語るのは、ロイヤリティバンクの最高執行責任者(COO)を務める坂上晃一氏です。

 

音楽印税取引プラットフォームを運営するルクセンブルク発のスタートアップ、ANote Musicと2021年4月に業務提携を結んだロイヤリティバンクは、ANote Musicのプラットフォームを日本語化し、日本のアーティストや投資家も利用できるよう準備を進めているのです。

 

最高経営責任者(CEO)である佐々木隆一氏は、音楽業界のデジタル化が始まった黎明期から数十年にわたりデジタル配信の著作権やコンテンツ流通の課題に最前線で取り組んできた人物であり、現在は著作権情報集中処理機構(CDC)の会長も務めています。

 

アーティストにとってロイヤリティー取引の魅力とは、一度にまとまった資金を調達できることにあります。新曲のレコーディングやアルバムの制作・出版、プロモーションやツアーの実施など、アーティストの活動には準備資金が必要になる一方、ギャランティーが入るまでには時間がかかってしまうからです。

 

いかにスタート時に資金を調達するかが、多くのアーティストにとって悩みの種となっています。銀行からの借入は条件が厳しく、一方でプロダクションからのアドヴァンス(前払金)はその後の活動に制限が課されるケースがほとんどです。

 

またプロダクションやレコード会社との交渉ではアーティストの立場が弱いことも多く、交渉も非公開であることが多いのです。このためアーティストや楽曲の価値に見合わない不利な取引になることも少なくないのだと、ANote Musicの創業者でCEOのマルツィオ・スケーナは言います。

 

「ANote Musicは、個人投資家や音楽愛好家に市場を開放することで、すべてのプロセスをより透明で公正なものにすることを目指しています」

 

アーティストがANote Musicにカタログを“上場”する場合、まずはANote Musicの専門家チームがそのアーティストの過去の印税収入をもとに将来の収入の見通しを試算し、評価額を提案します。

 

提案を受けたアーティストはその評価額をもとに基準価格を決め、次に投資家たちがオークション形式で入札していきます。ANote Musicのオークションは期間と口数、最低価格が決まっていて、オファーが高額な順に購入権利を得ますが、販売価格は購入者中の最低オファー価格となる仕組みです(ただし日本において当面は定額販売でスタートするといいます)。

 

クラウドファンディングのように、アーティスト側が何かしらのリターンなどを用意する必要もありません。カタログの公正な市場価値を売り手と買い手の双方が納得して決められ、一方的な取引になることを防げます。プロセス全体の透明性が高まるのです。

 

見通しの試算を確実なものにするため、同社のプラットフォームで扱うカタログは3年以上の収入があるものに限られていて、上場しているカタログのほとんどは年間10,000ユーロ(約132万円)の印税収入があるといいます(ただし、ANote Musicでは知名度の低いアーティストにもサーヴィスを提供する方法を複数考えているとも説明しています)。また、ANote Musicで販売できるのは所有する権利の49%までです。

 

今後日本のアーティストが参入する場合でも、中堅からベテランのアーティストが多いのではないかと坂上氏は考えています。アーティスト個人のみならず、楽曲の権利を管理する音楽出版社にとっても、資産運用の手段だけでなく、過去作品の掘り起こし(価値の再評価)のきっかけにもなると考えているようです。

 

一方で、投資家にとってロイヤリティー取引は、自分のポートフォリオに多様性をもたせる手段になります。印税は従来の金融市場と連動しない傾向にあるゆえに、経済状況や金融市場の動向の影響を受けにくいのです(もちろん投資である以上、元本割れのリスクはあります)。

 

また、ANote Musicではロイヤリティーを受ける権利を小口化していて、例えば欧州では1口あたり6ユーロ(約800円)から購入できます。それゆえ、ファンが好きなアーティストを応援する目的で印税の権利を買うという使い方も考えられます。「世界中のほとんどの人が、何らかの形で音楽と感情的なつながりをもっていることを忘れてはなりません」と、スケーナは語ります。

 

そしてこのつながりは、何も音楽特有のものではありません。ロイヤリティバンクでは今後、日本独自のサーヴィスとして漫画や小説、アニメや写真などの印税の取引も扱う予定でいます。

 

アーティストやクリエイターの過去の作品に投資することで、その人の今後の活動を支えるロイヤリティー投資。日本のファンやアーティストがどのように活用していくのか、この先に期待しましょう。

ABOUT ME
makoto
「そして男は時計を捨てた・・・」を運営している、ひとり編集長のmakotoです。 「そして男は時計を捨てた・・・」を活用して知識や情報を深めていきましょう!新聞を読むような感じでペラペラめくってみて下さい。 そして、自分の大好きな方に知識をシェアしていってください👍 ひとり編集長と情報の冒険をしましょう😃どうぞよろしくお願いします👍