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社会

なぜ野球場で飲むビールは格別においしいのか?を探る

野球場で飲むビールは格別においしく感じるのです🍺なぜ?なぜ?人は感情に流されやすい生き物・・・だから野球観戦の興奮で、ビールをおいしく感じてしまう生き物😅こうした「感情ヒューリスティック」はさまざまなシーンでみられるのです。

 

2021年のMLBオールスターゲームの球場は「クアーズ・フィールド」(アメリカ・コロラド州)。その名称はスポンサーでもある米国のビール会社「モルソン・クアーズ」にちなみます。ここで飲むクアーズは本当においしく、試合が盛り上がるにつれ何杯も飲んでしまいます。

 

ところが、このクアーズを家で飲むと全くうまくない・・・水っぽくて、とても物足りない・・・。クアーズ・フィールドで飲んだものとはまるでそれは別物🍺

 

この違いが生じてしまうのは、球場で飲むビールのおいしさは、ビールそのものおいしさではなかったからかもしれない。つまり野球観戦の「ワクワク感」をその時に飲むビールや食べものの「満足感」と勘違いしている。気分がよい時に飲み食いするものがおいしく感じるのはこれが理由。

 

さらにワクワク感に加えて「今日くらいは贅沢してもよい」という自分への「ご褒美感」や「今日は普段しないことをしてもよい」という「解放感」など様々な要素が加わって、より一層おいしく感じるようになる😆

 

この例のように、おいしいと感じる背景には様々な要因がありますが、通常私たちはそうした要因を深く考えずに「おいしい!」と言う場合が大半です。そしてこうした現象を「感情ヒューリスティック」と呼びます。

 

ヒューリスティック(heuristic)とは心理学用語で、緻密な論理で一つひとつ確認しながら判断するのではなく、経験則や先入観に基づく直感で素早く判断することをいいます。

 

例えば、次のような場合に人はヒューリスティックで判断しやすいのです。

 

1.その問題を注意深く考える時間がない 2.情報が多過ぎて十分に処理できない
3.その問題が自分にとってさほど問題ではない
4.意思決定に用いる他の知識や情報がほとんどない

 

感情ヒューリスティック(Affect heuristic)とは、人が「感情的な要素」で判断してしまい、そこに付随するメリットやリスクも感情によって判断してしまう傾向をいいます。心理学者のポール・スロビックによって2002年に提唱されました。

 

コロナ禍によって、この「感情ヒューリスティック」が世の中全般で強まっていると感じられます。そして、こうした傾向が過度に強まってしまうと社会は危うい方向に流れやすくなってしまうかもしれません。

 

「感情ヒューリスティック」の2つの危うい例

 

1.路上飲みや公園飲み

2020年4月の緊急事態宣言以降、旅行が激減した代わりにキャンプ場や河原などで飲食する人が大幅に増えました。バーベキューや芋煮会などで食べるものがおいしく感じるのは、先程の球場でのビールの例と同様に、屋外の環境で大勢の人たちとワイワイ言いながら食べる楽しさが「おいしさ」として評価されてしまうためです。

 

この「おいしさ」を経験的に知っている人たちは、コロナ禍で行動制限されてしまうと、むしろ家の中より屋外で飲食したくなります。緊急事態宣言によって路上飲みや公園飲みが増えるのも、単に飲食店で酒の提供が禁止される理由だけでなく、先程の「おいしさ」「楽しさ」「心地よさ」を求めたくなるからなのです。

 

一方、路上飲みや公園飲みをする人たちは「屋外だから換気は十分なので安心だ」と思いがちです。しかし、その安心感がゆえにマスクを外して相手と至近距離で話しがちになります。さらに酒が入ってしまうと大声で話す傾向が強まり、ウイルスが飛散しやすくなることも感染リスクを高めています。

 

2.ビールのテレビCM

一方、消費者側のこうした傾向に呼応してか、商品提供側も感情的な動画や音で、おいしさ、楽しさ、心地よさを訴求する傾向が強まっています。

 

テレビを眺めればコロナ禍で飲食店での売り上げが激減したビール会社による「家飲み促進CM」がやたら目立ちます。

 

実はテレビCMは感情ヒューリスティックを利用して購買欲求を促す典型例といえます。CMの時間は15秒から30秒しかありません。このため視聴者にじっくりと考えさせず、雰囲気やイメージ、印象に残る映像や音などを使って、論理よりも感情的に「ほしい!」と思わせる訴求をしているのです。

 

あるCMでは樽から注ぐ生ビールのうまさを雰囲気たっぷりに映し出し、「家でもこのうまさを体験できる!」ことを訴求して、家庭に配達する小型生ビール樽の定期購入を促します。

 

ビアガーデンなどで味わう樽生ビールのうまさを体験的に知っている消費者は、緊急事態宣言で外飲みができない事情もあり、つい購入手続きをしてしまうのです。

 

購入した人はせっかく買ったのでと、外飲みしていた時よりも多めに飲みがちです。しかし、コロナ禍でテレワークが続き、家での滞在時間が長く、運動不足気味です。大量のビール摂取によるカロリー過多でコロナ太りになったり、糖尿病が悪化したりするリスクが考えられる例が少なくありません。

 

先程のポール・スロビックらは、感情ヒューリスティックに関する研究を深めていくなかで、感情がリスクとメリットの判断に、次のような影響を与えることを発見しました。

 

(1)好ましい感情を持っているときには、メリットが大きく、リスクは少ないと判断する (2)嫌な感情を持っているときには、メリットは小さく、リスクは大きいと判断する

 

これが最もよく反映されやすい例が、選挙における候補者の行動と有権者の行動です。候補者はあの手この手を使って自身の好感度を高めようとします。好感度が高い、つまり候補者に対して好ましい感情を持ってもらえれば、投票してもらいやすいためです。

 

まず、候補者は選挙への出馬にあたり、それまで見たこともないような笑顔の写真入りポスターを作製します。見た目の雰囲気で有権者に好印象を与えたいからなのです。

 

次に、重要なのは自身の政策を含むメッセージを有権者に「いかに好印象で」伝えるかです。緊急事態宣言等による行動規制が長引き、精神的に不安定だったり、ストレスでイライラしたりするメンタル不調の人が増えています。

 

こういう状況下では、何が言いたいのかよくわからない「もやもや」トークや官僚的な堅苦しい紋切型文章は好まれません。むしろ「キレ味」がよく、「わかりやすい」ものが好まれるのです。

 

かつて小泉純一郎氏が自民党総裁選に立候補した際に「自民党をぶっ壊す」と発言して人気を博し、一気に総裁の座を獲得したことは有名です。首相になってからも「ワンフレーズ・キーワード」でわかりやすい発言を繰り返し、高い支持率を得ました。

 

小泉政権の時代には存在しなかったもの、この「ワンフレーズ・キーワード」と相性がよいのがツイッターやインスタグラムなどのSNSなのです。

 

ツイッターでは文字数制限のため、一回の投稿でなるべく短く印象的に書く必要があります。しかし、より波及効果を得ようとして、文字メッセージより扇情的な写真や動画を音付きで投稿する傾向が強いのです。すると、投稿に対する「いいね」は、内容より添付のビジュアルで判断されやすくなります。

 

有権者が候補者に直接コメントできるのがSNSの利点です。候補者との直接のやり取りができると候補者への好感度は高まりやすいのです。一方、コメントは短めの方が相手に読まれやすいため、手短で内容の浅いコメントが多くなりやすいのです。

 

こうして相手に好感を持たれようとするほど、候補者の考えや政治家としての資質・実力と無関係な部分で有権者に評価されやすくなっていきます。

 

コロナ禍が長引き、閉塞感が漂うなか、感情的な雰囲気で自分の判断・行動が流されないことが重要です。そのための心得とは何なのでしょうか?

 

1.世の中には「感情ヒューリスティックの罠」があふれていることを認識する。 2.あえて「論理的思考」を重視する。数値などファクトを押さえてから判断する。
3.重要案件はあえてすぐに決断しない。案件を寝かせて決断までの時間をとる。
4.SNSをやる時間を減らす、あるいはSNSをやめる。
5.運動や瞑想などクールダウンの機会を意図的に増やす。

 

人間は感情に支配されやすい生き物。だからこそ商品・サービスの売り手は感情に訴えて売ろうとし、政治家は感情に訴えて好感を持たれようとする。それに付け込まれないようにしたいものです👍

 

感情ヒューリスティックとは、言い方を変えれば、感情的要素で思考パターンが固定化されてしまうことです。先行きが見えにくい混沌とした時代こそ、固定観念にとらわれない思考の柔軟性とバランス感覚が必要なのです🙆

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